屋外用電子ペーパーサイネージとは？

世界各国が省エネルギーとゼロカーボンの必要性を認識する中、さまざまな電子製品に省電力技術が導入されています。そのため、カラー電子ペーパー技術はますます注目を集めています。特に屋外ディスプレイに応用される際には、電力を節約できるだけでなく、日光の下でも画面がより鮮明で色彩が豊かになるという利点があります。

屋外用の電子ペーパーのディスプレイの利点について紹介いたします。

屋外用電子ペーパーの必要性

屋外用に適したカラー電子ペーパーは、以下の特性を備えています。

• 低電力消費– 電子ペーパーは静止画像を表示する際にほとんど電力を消費しないため、長時間コンテンツを表示する必要がある屋外用デジタルサイネージに非常に適しています。従来の高輝度LCDディスプレイと比較して、電子ペーパーは明るさを調整する必要がなく、全体的な電力消費が少なくなります。
• 太陽光の下でも視認可能 – 電子ペーパーは環境の光を用いて内容を表示し、直射日光の下でも鮮明に見ることができます
• 広範囲の動作温度 - 屋外用のディスプレイは-20°Cから70°C以上の温度範囲で使用可能です。
• フルカラー - フルカラー電子ペーパーは1,600万色を持つことで、従来のLCDやLEDディスプレイと置き換えることができます。
• 環境に優しい - 太陽光発電パネルとカラー電子ペーパーの低消費電力により、エネルギー効率の高いディスプレイは電力網に依存せずに動作します。
• 無光害 – 電子ペーパーは眩しい光を発しないため、屋外の看板に使用しても光害を引き起こしません。

R（赤）、G（緑）、B（青）のサブピクセルが調和して混ざり合うことで、液晶ディスプレイは1600万色以上を表現し、携帯電話、テレビ、ノートパソコンにおいて鮮やかな色合いを提供します。

アイリス・オプトロニクスのコレステリック液晶（ChLCD）電子ペーパーの原理

コレステリック液晶（ChLCD）電子ペーパーは、赤、緑、青の三層から成るディスプレイを特徴としています。電場が液晶の回転を調整し、二つの安定した状態の間で変化します。

• 平面状態（プレーナー）において、液晶分子は規則的に配列され、特定の波長の光を反射して色を形成することができます。
• フォーカルコニック状態は液晶粒子の配列により光が透過し、その層の下にある色を表示します。

ChLCDは、RGB層の反射を個別に調整することで、LCDと同様に1600万色以上を表示することができますそのため、ChLCDはLCDスクリーンと同じくらい鮮やかな色彩を持っています。

広範囲な温度に対応したカラー電子ペーパーです。

屋外用ディスプレイは、室内用のディスプレイと比較して、より過酷な環境条件で使用にされます。 例えば高温、低温、高湿度、直射日光などが含まれます。様々な厳しい気象条件下でも安定した動作を確保し、優れた表示効果を維持するために、広温度に対応した液晶技術は不可欠なものとなっています。

ChLCD液晶技術に基づいて屋外の温度変化に耐える特性を持ち、市場で唯一-20°Cから70°Cの動作温度範囲を有するカラーデジタルペーパーです。直射日光の下でも鮮やかな色彩を安定して表示でき、極端な温度によって画面の表示が影響を受けることはありません。

IP56以上の防水性能と紫外線に対する耐性を備えた外装を組み合わせることで、アイリス・オプトロニクスのChLCD電子ペーパーは、風雨にさらされる屋外のディスプレイとして機能します。寒冷なスキー場、高温多湿のビーチ、風光明媚なゴルフコースにおいても、色鮮やかな映像を提供することが可能です。

太陽光の下で視認可能なカラフルな電子ペーパー

2つのスクリーンを直射日光の下に置くと、窓向きの設定（20,000 lx）と部分的に曇った屋外（75,000 lx）では、iPadのバックライトが太陽光の影響で、ほとんど詳細が見えなくなります。

アイリス・オプトロニクスのコレステリック液晶ディスプレイは、日光の下で色彩がより鮮やかで豊かであり、従来の液晶ディスプレイ（LCD）よりも屋外の商業用デジタルサイネージに適しています。

従来の液晶ディスプレイ（LCD）は屋外の明るい環境下で視認性を確保するために、輝度を上げる必要があり、消費電力が増加します。また、冷却装置の出力も向上させる必要があります。一方、電子ペーパーは環境光を反射して画像を表示するため、屋外の直射日光下での使用において、従来の液晶ディスプレイ（LCD）に比べて99%以上の電力を節約することができます。

光害も防げる屋外用電子ペーパー

光害とは都市化が進み、夜間の照明が増加し、過剰な人工照明によって、かつて真っ暗だった夜空が人工の光源によって覆われることにより生じる様々な影響を言います。

• 動物の生理的なリズムを妨害し、昆虫を引き寄せることにより、生態系のバランスを崩します
• 人間の睡眠サイクルを妨げ、不眠症やうつ病、その他の慢性疾患のリスクを増加させます。
• 都市部の夜空の明るさは星の輝きを隠し、天文学の観測に重大な影響を及ぼします

Lightpollutionmap.info世界の夜空の衛星地図を作成し、先進国が人工光に満ちていることを示しています。

スマート交通やスマートリテールの屋外ディスプレイを反射型コレステリック液晶電子ペーパー（ChLCD）に変更することで、夜間の人工照明を削減することができます。この方法はエネルギーの節約に貢献して同時に美しい星空を再現することが可能です。

自帶再生能源的Infinity Display

ChLCDは様々な色を反射する際約10%から30%の光が透過するため、この特性を利用して、ディスプレイの最下層に太陽光発電パネルを組み込むことで、再生可能エネルギーを生成し、ディスプレイに供給することができ、結果としてゼロカーボンのInfinityディスプレイを実現します。

画面の書き換えがあまり行われない、低頻率で屋外用デジタルサイネージの用途において、Infinity Displayは自ら生成する再生可能エネルギーによって動作し、別途電源ケーブルやコンセントを設置する必要がありません。

Infinity Displayは、屋外ディスプレイの設置コストを削減することができます。

屋外用デジタルディスプレイの設置にかかるコストの中で、最も大きな費用は新しいケーブルの設置になります。アメリカの場合、100フィートのケーブルを追加するごとに1,000ドルから2,500ドルの費用が発生します。

Infinity Displayを活用して再生可能エネルギーを生成して運用できれば、施工にかかる人件費を削減できるため、電力システムが不足している地域においても屋外ディスプレイを設置することが可能となり、スマート交通、スマートリテールとして屋外用デジタルサイネージの利用を拡大することができます。

カラー電子ペーパーの応用についてさらに詳しく知りたい場合は、ぜひご連絡ください。